今回、GP静岡でTOP8位という成績を残せたデスタクt青(ネメシス)についてかこうと思う。


環境で最も勝てるデッキは何か?と問われたら
『SnT』と即答する。
多くのアーキタイプにもっとも容易にゲームに勝てるこのデッキが現環境のトップメタであり、このデッキに勝てる構築することは必須であると思う。
そのSnTに対して劇的に有利なのがDeath&Tax(デスタク)である。
スレイベンの守護者、サリアと不毛の大地・リシャーダの港で相手のマナを縛り、実物提示教育を打たれたとしてもKarakasでエムラクール・グリセルブランドをバウンス、だまし討ちに対してはファイレクシアの破棄者で起動を封じる。
SnT以外のコンボデッキに対してもこれらのカードが有効で、コンボデッキ全般に対して有利なデッキである。

デスタクは最近の大きな大会で成績を残しており、GPストラスブール13で優勝とGPワシントンDC13でTOP8という記録は記憶に新しい
最近の型は、コントロールカードであるコンドールのマンガラの枚数を減らし、石鍛冶(殴打頭蓋)・セラの報復者・ミラディンの十字軍でビートしきる型が流行りである。コンドールのマンガラの枚数が減ってきた理由として、現環境が圧倒的な『攻め』環境であるからだろう。(それに関してはここでは言及しない。)この圧倒的な『攻め』環境は、コンドールのマンガラによるボードコントロールなど間に合わないのは明白であり、『守り』で勝てるのは奇跡コントロールぐらいだろう(黒コントロールなど甚だ許してくれない)
だから、生き残る為にデスタクは守り型⇒攻め型に変化してきたのである。(MTG wikiではビートダウンデッキと紹介されているが、以前は千年霊薬等を採用していたコントロール寄りのデッキであった)


レガシーのモチベーションが皆無に近い時に出会い
なんとなく可能性を感じ「使ってみたい」と感じたのがこのデッキとの始まりである。

12月初旬にデスタクをちょっと回してみて、自分なりにこのデッキについて考察してみた。
まず、強さを5段階評価
5〜4:序盤(〜6t)
3〜2:中盤(7〜12t)
1  :終盤(13t〜)

動きとして霊気の薬瓶の場に置き、スレイベンの守護者、サリアと不毛の大地・リシャーダの港でマナを縛りつつこちらだけ一方的に展開するため、ドブンした時の序盤の強さは他に類を見ないほど一方的である。しかし、マナを縛りきれなくなってくると強さは徐々に下がってきて、終盤なんて話にならない。よって、相手が機能不全のうちに場面に展開してライフを削っておく必要がある。
負けるパターンとして、ドローが芳しくなくスレイベンの守護者、サリアや霊気の薬瓶を複数枚抱えるパターン(1)、
序盤にタルモゴイフや殴打頭蓋を着地され解答がないパターン(2)である。これは、相手の生物を越えられないがためにドローゴーが続き、相手の場に土地が並びはじめるために、土地縛り戦略がとれなくなり、負け確の一直線となる。
それを防ぐ為にデスタクは飛行やプロテクションで強引に攻める為にセラの報復者、ちらつき鬼火、ミラディンの十字軍が採用されている。しかし、これらの生物が処理されてしまうとたちまち負けてしまう。

よって、コンボには強いが、それ以外にはムラっけが多い勝ちきれないデッキという結論を出した。


では、どうするか?


答えは、青を足すという解答だった。



負けパターン(1)に対しては、渦巻く知識である。
渦巻く知識は、有効牌を引き込み、不要牌をライブラリーへ送り、パターン(1)を軽減する。
序盤からサリア・不毛の大地・リシャーダの港を供給し、相手のマナを縛りつつ、霊気の薬瓶から出す生物を供給する動きはデッキの安定感を高める。

負けパターン(2)に対しては、真の名の宿敵である。
説明不要。あえて説明文書くなら、装備可能な大祖始がEoTに霊気の薬瓶から出てきて、装備品担いで殴ってきたらどうなるか
想像してみて下さい。
これにより、非コンボにも安定した強さを獲得した。

色を加えることによって、相手からの不毛の大地を受けやすくなったというデメリットが増えるが、相手も不毛の大地を使うということはスレイベンの守護者、サリアの影響力がより持続されるということなので、デメリットはそこまで大きくないと考えた。

デスタクに渦巻く知識・真の名の宿敵を採用することは決まったが他のスペースはどうするか?固定枠にこの2枚を加えたのが下記リスト

Creatures:20
4:《ルーンの母/Mother of Runes》
4:《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4:《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
4:《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
4:《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》
Spells:15
4:《霊気の薬瓶/AEther Vial》
4:《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4:《渦巻く知識/Brainstrom》
1:《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1:《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
1:《殴打頭蓋/Batterskull》

の35枚が決定した。

残りのスペースだが、当初はエイヴンの思考検閲者・セラの報復者・コンドールのマンガラ・悪鬼の狩人など試した。2回大会に参加して使用感をみたが、どれもしっくりくるものはなく、GP当日を迎えた。

そして当日、天啓によりヴェンディリオン三人衆、造物の学者、ヴェンセールの採用という解答を得た。

これらは、ハンドとパーマネントに触れないデスタクにまさに合致した2枚であった。
また、コントロール相手にKaraksと組み合わして使った時の強さは異常であり、まさにコントロール殺しであり、SnTにさらなる耐性をつけつつ、奇跡コントロールに対しても耐性をつけた。

土地の枚数は、リシャーダの港や不毛の大地を運用するにあたって、土地の枚数は多い目に取るべきであり、デスタクは24枚が標準枚数である。今回、渦巻く知識を採用したことにより土地を1枚減らせるとして、土地の枚数は23枚に決定した。

そして、大会開始3時間前に完成したのがこのデッキである。
アーキタイプ:Death and Tax
Creatures:22
4:《ルーンの母/Mother of Runes》
4:《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4:《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
4:《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
4:《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》
1:《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1:《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》

Spells:15
4:《霊気の薬瓶/AEther Vial》
4:《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4:《渦巻く知識/Brainstrom》
1:《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1:《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
1:《殴打頭蓋/Batterskull》

Lands:23
4:《不毛の大地/Wasteland》
4:《リシャーダの港/Rishadan Port》
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3:《Tundra》
3:《Karakas》
1:《魂の洞窟/Cavern of Souls》
2:《平地/Plains》
2:《島/Island》

15
1:《外科的摘出/Surgical Extraction》
1:《太陽の槍/Sunlance》
1:《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
2:《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
2:《安らかなる眠り/Rest in Peace》
1:《解呪/Disenchant》
1:《万力鎖/Manriki-Gusari》
2:《修復の天使/Restoration Angel》
1:《セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress》
1:《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》
2:《大変動/Cataclysm》


個人的には非常に完成度が高く、満足いく型となり、結果としても十分な成績を残せた。


次回
【ゲームプランとサイドボ−ディング】



補足
セラの報復者・エイヴンの思考検閲者・ちらつき鬼火の不採用・ミラディンの十字軍の不採用
渦巻く知識とネメシスの8枚が入る為に押し出される様に抜けた。
また、採用されている青い生物はどれもUUが必要な中、WWを要求されるのはしんどい。WWとUUをムリにそろえようとするとデッキの動きがおかしくなるのでWW生物は採用したくなかった。

コメント

ムンナロー
2013年12月30日19:14

はじめまして!
過去にデスタク使ってた身からすると、目から鱗の構築術でした(´;ω;`)
ただ、白単に比べタフ1が多いのは大丈夫でしたか?

kenon
2013年12月31日8:55

>ムンナっしーさん
白単に採用されるタフネス2以上のセラの報復者・ミラディンの十字軍が不採用なので、ゴルガリの魔除けや盲信的迫害による被害は大きくなっている欠点もあります。
ただ、これらを積極的に採用するジャンド・ジャンク・BUG続唱・チームアメリカ、デッドガイ・チタリア・エスパーブレード・デスブレードのうち、エスパーブレードを除くこれらがメタ的に少ないというのが追い風でした。
エスパーブレードも多いとは言え、盲信的迫害を積んでもサイドに2枚なのでプレイングでカバーできると考えてました。
あくまでGP静岡でのメタを考えての構築なので、メタが回ればまた変わってくると思います。

参考になれば

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